一覧に戻る
|タロット

タロットの基本 大アルカナ

タロットカードは「大アルカナ」と呼ばれる22枚と、「小アルカナ」と呼ばれる56枚のカード計78枚で一揃いとなっています。 今回はそのうちの大アルカナについてです。

大アルカナは、人間の本質的な面である意識活動を映す鏡のようなものです。それぞれのカードが人の意識の普遍的な状態を表すので、具体的な出来事を示すよりも、意識の中での変化や出来事を表すことが多いと考えられます。 (下の写真:ウェイト版大アルカナ「0.愚者」~「21.世界」)

ウェイト版大アルカナ

(出典:Wikimedia Commons/ウェイト版タロット・Holly Voleyによる1909年版のスキャン画像/作者:パメラ・コールマン・スミス)

タロットの解説者によっても違いがありますが、タロットカードは数の順番に従って一連の続き絵のようになっていると捉えることができます。 大アルカナでいうと、0~10までと11~21までの2つのグループに分けて2つのサイクルを表すと考えるのが一般的です。その流れの解釈についても様々な見解がありますがその一例として、「0.愚者」のカードで、ある範囲の世界から違う範囲の世界に飛び出し、「9.隠者」までで普遍的な意識の発達段階が表され、「10.運命の輪」で具体的な場においての意識の展開が始まり、様々な体験を経て「21.世界」で過不足ない完成状態にたどり着く、という解釈があります。

他にも、世界的なタロットのベストセラー本となっているレイチェル・ポラック著『タロットの書 叡智の78の段階』では、大アルカナを3つのグループに分ける方法が載っており、こちらも大アルカナの流れを理解する上ではとても役に立ちます。

タロットリーディングの際に大アルカナが出てきた場合は、出てきた場所の意味によっても変わってきますが、そのカードの示す意識の部分がキーポイントになってきます。また、展開したカードの中で大アルカナの比率が多い場合には、現実の出来事としての変化よりも、自分の中での意識の変化に注目する必要があることを示しており、転換期なども大アルカナが多く出る傾向となります。

明け告げ鳥の庭 2021